STARWARSの世界を作るために僕はソフトウェアのものづくりをはじめました

STARWARSは僕にとってのバイブルであり、根源的な作品。小学生の頃に空いた時間を使ってエピソード2と3を見返してたことを思いだす。なぜエピソード2と3なのかといえば、クローントルーパーとかドロイドが大好きだったり、武器や宇宙船などがかっこよかったりするから。一番好きなトルーパーはレックス(クローンウォーズとても良かった)。MARVELみたいなSTARWARS以外のSF作品も僕の中で重要な位置を占めてる。何が好きかというと、作品に出てくるガジェット、スペースクラフト、銃、武器、スーツ、乗り物、異星人、異星人の文化そのすべて。

少し余談だけど、STARWARSの世界観で好きなことは多様な文化が受容されていること。過度な尊重も過度な偏見もないあの世界は、ある意味理想郷なのかもしれないなんて思ったりもする。でも貧富の差も、奴隷制度もあるから微妙なところかもしれない。だけど、自分と違う文化をもつ生態系と分け隔てなく関わることができるあの世界は好きだなぁと思ったりもする。

どうしてこんな話をしているかというと、僕が今仕事や活動で触れているクリエイティブやエンジニアリングの根源がほぼ全てSTARWARSだから。ものづくりを始めたきっかけもだし、Webよりも先にUnityとかに触れていたのはSTARWARSの世界を再現したかったからに他ならない。STARWARSのどんなところを実現したいかというと、ホログラムでコミュニケーションが取れて、原理のよくわからない空中に浮かぶディスプレイで機械を操作できて、出てくるドロイドが多機能で、さらにデザイン性も高いところ。それが平然と実現されている世界は素敵だなぁと思ってる。

そんなこんなでイラストやUnityを始めて色々遊んでみたり、手を動かしてものをつくってみたり、色々な妄想をしてみたり、実現できないか考えてみたり、そんなことをずっとしてきた人生だなぁと思う。

ここで重要だなと思うのは、僕が作ってきた、今作っているものはハードウェアじゃなくて、ソフトウェアなこと。もちろん僕だってハードウェアで無尽蔵にモノづくりできるトニースタークみたいな脳みそと財力があれば取り組んでいたかもしれない笑。本来作りたいものはハードウェアなのにどうしてソフトウェアなのか。端的に言えば楽だから。作るのが楽なのではなく、作り始めてから結果が出るまでの過程が楽。ハードに比べれば初期投資も生産コストも格段に安く、失敗を何度もできて、試行の結果がすぐ返ってくる。もちろんそれは、僕が生まれる2002年よりも前にはできなかっただろうし、今になってパソコンが比較的お手頃価格になったからできることだとは思う。デジタルネイティブ世代に生まれたことに感謝。

とにかく今の世の中はものづくりをするためのハードルが下がってきているなと思っている。Google検索で「ウェブサイト 作り方」で調べれば質や真偽は別として情報が手に入る。もっと詳しく調べれば出てくるし足りなければ本を買えばいい。それでもだめならコミュニティに参加したり、公式のドキュメントを読んでみたり、使えるライブラリを探してみたりできる。

僕がいわゆるプログラミングを始めたのは中学1年生だけど、高校1年生くらいからお仕事をもらえるくらいには勉強できた。豊かなことだと思う。

Arduinoの思想にtinkeringと呼ばれるものがあるらしい。

tinkeringとは、あなたが好奇心、空想、奇想に導かれて、やり方の分からない事柄に挑戦することです。tinkeringに説明書はありません。正しいやり方や間違ったやり方はなく、失敗もありません。それは、物の仕組みを理解することと手を加えて作り直すことに関係しています。複数の機械、珍しい仕掛け、不揃いな物体が調和しながら機能することがtinkeringの真髄であり、その基本は遊びと調べごとを結びつけるプロセスといえます。

引用元:Arduinoをはじめよう (Make:PROJECTS) 

インターネットを使ってtinkeringできる今の世の中はとてもクリエイティブだし、イノベーティブだと思っている。そしてとても民主主義的とも思ってる。

でも実情はそこまでものづくりに対して積極的な世の中ではないと思う。もちろん全人類がものづくりをしよう!という話ではなく機会を適切に利用できていない人を多く感じる。

自分で作ればいいじゃん!が微妙に通じないというか、理論上はそりゃできるよねくらいに捉えられてることが多いと思う。

世の中がそうなっている理由の1つに教育が十分ではないことがあるのかなと思ったりする。プログラミング教育と呼ばれる教育は、プログラミングに必要な思考方法や自分でものづくりをするマインドを学ぶことを重要視しているらしい。でも僕から見ると実際やってることは課題の消化で、来た玉を打ち返すことの繰り返しに思えたりする。そうじゃないこともあるのだろうけど「プログラミングを学ぶ!」といいつつやっていることはそこだよなぁと感じる。

今の世の中、探求できる人とできない人の格差が既に存在していて、それが問題だと思っている。理想論ではあるけど「自分がやりたいことを考える→何が必要かググって探求してみる→検索結果から逆算して何をするか考える」という流れを教える方が大変だけど、結果としては良い気がする。そうしないと自分で探求できる人とできない人じゃスタート地点がずれててどんどん格差が広がる。

できない人は永遠にできず、できる人は永遠と成長し続ける社会。持って生まれた才能はもちろん大事だけど、本人が望むにもかかわらずその差を社会が埋めることができないのは違うんじゃないかなと思う。

僕としてはそこの格差を埋めていきたいし、テックDIYみたいな感覚を広げていきたいと思ってる。プログラミングは手段だし。自分が今進めている「未完Project」では、その感覚を広めていきたいなと思っている。テクノロジーを手段の一つとしてうまく使うこと、世の中や社会を便利にするために使っていくこと。そのためには色々な課題やできることを考えて、未完Projectがテックの社会実装集団になればいいなと思っている。

ここまで進んだ世の中でものづくりができることを知らないのは損だと思うし、まずは自分のできる範囲からだけどその思想だったり考えだったりが広まっていけばいいなと思う次第です。

未完Projectについて(外部サイト)

西村 航
PROFILE_

西村 航 / ライター

クリエイティブディレクター

2002年生まれ。中学生の時からプログラミングをはじめ、高校生のときにWeb制作を中心としたクリエイティブ制作を行うチームKraftsmaNを創立。SENSE:DのWeb制作ディレクションを担当。

SENSE:DRIVE

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